外来小児科学会in札幌で発表してきました。
緊急事態宣言の時に行ったB型肝炎ワクチンキャンペーンについて。
ご協力ありがとうございました。

緊急事態宣言下におけるB型肝炎ワクチンキャンペーン
杉浦こどもクリニック 杉浦時雄 米山美月
「目的」B型肝炎ウイルスは感染力が強い。血液だけでなく、体液(尿、唾液、涙、汗)にもB型肝炎ウイルスは潜在する。院内感染による急性B型肝炎から劇症肝炎を発症した死亡例も報告されている。最近では性行為感染症としての急性B型肝炎が増加している。2016年10月から日本でもようやくB型肝炎ワクチンが定期接種となった。定期接種になる前の世代に1人でも多くB型肝炎ワクチン接種をする。
「方法」新型コロナウイルス感染症の流行を受け、2020年4月、緊急事態宣言が発出された。学校は一斉休校となった。小児科外来受診者も大幅に減少した。そこで、「B型肝炎ワクチンお勧め月間」と銘打ってキャンペーンを行った。当クリニックでは通常B型肝炎ワクチン1回5,500円×3回、計16,500円のところを、計3回で15,000円のクーポン券を作成した。ホームページにお知らせを掲載し、クリニックのLINE公式アカウントからもメッセージを配信した。
「結果」6月末までの1カ月半の間に成人も含め、合計75人がB型肝炎ワクチン接種を開始した。
「考察」良かった点として、1.学校が休みで受診しやすかったこと、2.国民1人につき10万円の特別定額給付金が振り込まれたタイミングであったこと、3.期間限定のクーポン券にしたこと、が挙げられる。常日頃から他のワクチン接種の際に、B型肝炎ワクチンを勧めていたが、なかなか接種するタイミングがなかった子供たちへの、良い機会になった。給付金の正当な、大義名分のある使い道が提示できた。接種した人のためはもちろん、クリニックの経営安定、スタッフのモチベーションアップ、と三方良しであった。
「結語」B型肝炎ワクチンは定期接種後10年が経過した。定期接種になる前の10歳以上の世代が思春期になる今こそ、B型肝炎ワクチン接種を勧めたい。本も上梓した。「我が子の命を奪うB型肝炎、杉浦時雄著、幻冬舎」
本もいっぱい置いてありました!

